日本の伝統芸能「能」

日本の古典演劇を代表する能は、中世の室町時代に観阿弥(かんあみ)・世阿弥(ぜあみ)父子によって大成されました。

時の将軍足利義満の特段の愛顧を受けて、以後江戸時代まで時の権力者の保護を受けてきました。特に徳川幕府は、能を式楽として武家専用の芸能としたため、高尚で格調高い芸風が継承され、洗練を重ねながらその生命が保持されてきました。

明治維新後は、政府高官や華族が幕府にとって代わり、各流毎に能舞台を持つ程の隆盛をみせました。その後、関東大震災や第二次大戦による冬の時代を迎えますが、戦後間もなく、若手能楽師による能楽ルネッサンス運動を契機に、能の大衆化、国際化の時代を迎え、国や地方自治体による能楽堂の建設が進められ、世阿弥以来の活状を呈していると言えましょう。